猫と学ぶ、はるまきの作り方

春巻ねこです。物語のようなものを書きます。書きながらの公開なので、随時加筆訂正しますが、大筋のストーリーは変わりません。この物語は、フィクション、です。

031 夫と子供の同級生の母親がダブル不倫を後悔した話

 

ノー・モア・ブルース

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 〜インガオウホウの長い話〜

 

ぜーんぶやりっぱなしだし。

なにひとつ、ちゃんと回収してない。

不倫しても償わず。

うちをめちゃくちゃにしても片付けず。

子供たちを傷つけても謝らず。

アパートのコタツ布団に引っかかった毛さえ放ったらかし。

 

まあなにせ悪事がみなさんに知れてよかったです。

だって、あのまま放っておいたら、たぶんわたしが悪いことになってた。

タカユキを長年、悪妻として苦しめ、家のことも子育ても仕事もなにひとつ満足にこなせず、それに辟易したタカユキが新しくパートナーを見つけ、めでたしめでたし。

みたいな。 

 

タカユキはまさにその通り言いふらしてたしね。

わたしが誰にも何も言わずに20年耐えてたのをいいことにね。

 

あなたとタカユキという悪人たちに、わたしたち母子は無一文で追い出されるところでした。

本当によかった。

ありがとう、マルオ。

 

天網恢々疎にして漏らさず。

 

とにかく意味がわからないのが、踏み込まれる前のわたしたち母子の声なき「やめて」も、踏み込まれた後のハッキリとした「やめて」もまったく無視したくせに、自分の「やめて」は通ると思ってるとこだよね。

なんていうか。

フェアに生きるなんて、なんのことやら分からないでしょう?

フェアに生きるって、あなたがよくやるような、俯瞰から見下ろすことじゃないんだよ。

自分も含めて同じステージ上で、公平に判断すること。

 

結果的に、たくさんの人間が大事なものを失いました。

あなたも含めてね。

あなたがしたことは、蛇足。

全部ね。

 

子供たちの人生、どうしてくれんの?

どうして家族を捨てさせるギリギリまで、神経症の妻子持ち既婚男性を追い詰めたの?

 

いま全部、自分に返ってきてるね。

ママ、インガオウホウってなあに?って聞かれたら、この長い話をしてあげてね。