猫と学ぶ、はるまきの作り方

春巻ねこです。物語のようなものを書きます。書きながらの公開なので、随時加筆訂正しますが、大筋のストーリーは変わりません。この物語は、フィクション、です。

016 夫と子供の同級生の母親がダブル不倫を後悔した話

 

L-O-V-E

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〜 誰も知らない 〜

 

カラオケでなに歌ったの?

くだらないラブソングを歌いあったの?

誘ったり誘われたりの、意味深な目線を送りあったの?

 

いい加減にしてくれる?

わたしたち母子の苦しみを思い知れ。

子供たちが受け取るべきだった父親からの気持ちと時間とお金を返せ。

早く。

早く。

 

最初に食事に行ったとき、なに食べたの?

わざわざナナメに座って、わざとらしくボディタッチしたの?

早く子供たちに謝れ。

早く。

早くしろよ。

 

毎週のように家族で出かけていたのが、あなたと付き合い始めた3年前にパタッとなくなった。

タカユキは上の空で家族を無視し、わたしの心は壊れていった。

少しずつわたしは子供の服も、習い事も、払えなくなった。

ノンは低学年の頃のつんつるてんのセーターを、ツトムはノンの女の子用のジャケットをお下がりして、2人ともボロボロになるまで着ていた。

 

関係なくないから。

ツトムもノンも、通信の教材やめたし。

やりたがってたからタカユキに相談したけど、ふーん、で流された。

にも関わらず、最近になって「なんであれやってないんだよ?」だって。

もう2年も前にやめたのにね。

 

子供たちが行きたいという場所は完全にスルーされるようになって、タカユキは少しずつ家族の会話にさえ加わらなくなった。

去年には家賃さえ払わなくなった。

 

関係ないとは言わせない。

あなたに注ぎ込んだとは言ってない。

そうじゃなくて、あなたと付き合って甘やかされたことで、家族としての責任を一切果たさなくなっていたということ。

 

あなたは、わかっていたはず。

その頃には。

タカユキがどんな人間か。